現場の医者が考える「良い医療を受けるためのヒント」という切り口で述べてみることにします。
昨今、良い医者とダメな医者の見分け方などの記事がマスコミを賑わしています。確かに医者にも良し悪しがある訳ですが、同時に病いに苦しむ患者さんの中にも医療に於いて良い結果が得られる可能性の高い良い患者さんがおられるように思います。

良い医者を訪ねるだけでは必ずしも満足できる医療が受けられる訳ではありません。放置することができない重大な病気を見逃されないためには自分の普段の健康状態、顔色、体格や性格までも知っている医者が頼りになります。
最近の私の経験ですが、普段大変元気で聡明で、めったに弱音を吐きそうにない方がある時大変疲れて仕方がないと言って来院されました。以前に一度だけ診察した方でしたが、はっきりとした印象がありましたのでこれは普通ではないと感じ、正しく診断できました。おそらく初めての受診であれば診断は遅れていたことでしょう。

もう一つのヒントです。来院した目的、言い換えればどうして欲しいのかを率直にお話し頂けると幸いです。大勢の方を診て判ったことですが患者さんの望んでいることは実に様々です。
カゼをひいても早く熱を下げて欲しい人、結核や肺ガンが心配で検査がして欲しい人、抗生剤が欲しい人もいれば抗生剤は飲みたくないと頑張る人もいます。そして医者には患者さんが何を望んでいるのかすぐには判断できないことが多いのです。ご自分の気持ちを率直にお話下さい。

最後の一つはお願いです。時々あることですがカゼで受診されセキがでるとき、目の前にいる医者に向かってセキをするのはなるべく我慢して頂けないでしょうか(せめて横を向いて)。医者もカゼをひき、病気にもなります。

これからも青山の地で天職として医者の仕事を体力の限り続けたいと思っております。
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